13/07/2021
多数お問い合わせを頂いていますが、
本年はヒマワリを栽培しておりません。
福岡県嘉麻市熊ヶ畑に広がる棚田を「ひまわり畑」に。エネルギーや自然について考え行動する男の挑戦。
通常通り開く
多数お問い合わせを頂いていますが、
本年はヒマワリを栽培しておりません。
お知らせが遅れましたけど
今年はやらないことにしました
来年以降もどうするかはまだ決めていません
自分でケツを持てないなら、ハナからやらないほうがいい
これは仕事であれ趣味であれ、何にでも当てはまる事
そういう時代じゃないのかもしれませんが
頑張らない、ムリをしない、好きにしていい、なんていうのは
私自身の中にはありえないコト
結果として体を壊したとしても
誰が悪いわけでもなく、自分のやらかしたことだと思っています
物事はチャレンジしなくちゃ何も掴めないし
何処が限界なのかは、チャレンジした者にしかわからない
あまり強い体ではないということは
若いころからの経験で分かっていましたが
だからといって情熱に蓋をして生きていくなんてできないし
うまく立ち回れればいいんでしょうが
なかなかそういうわけにもいかない
性格や生き方というのはナカナカ折り合いのつかない
厄介なものだと思います
ぶっ壊れた体でこれから何ができるのか
それもまたチャレンジ
自分でリミットを決めてしまえば、それまでの事
結局は自分がどうありたいかで道は決まるんだと思います
体が元に戻ることは、もうあり得ない
この体で何ができて、何ができないのか
できないことを、やる方法は無いのか
少しづつ少しづつ、進んでは戻ってを繰り返すしか
方法は無いのだと思います
こういう事を書くのは奥歯が折れるほど悔しいのですが
しばらくは自分ができることをクリアしていくことにします
「ナオキさん、すいません全滅です」
というメールとともに送られてきた写真
体調が悪くて作業に関われなくなり
長雨が続き気にはなっていたけど
自然に対して人間の力なんてホント無力だと感じる
大雨が続き、結構風も吹いたこの1週間
何らかの理由で電気柵が機能を失い
シカが侵入してきたんだと思われる
動物は沢をポイントに食べ物を探し移動する
この雨で山の中を流れる沢は酷いことになっている
餌がなくなれば動物は餌を求め
危険を承知で侵入してくる
結果あまり美味しくはないヒマワリの葉っぱを食べつくす
聞いたところによると
大雨の間の3日間くらいでの事らしい
こういう中山間地でヒマワリを咲かせるでということは
ただ作物の手入れをするという事だけではない
常に獣害の危険があり、天候の影響もモロ受ける
整備された圃場には無い雑多な仕事を
24時間体制で対処しないと花は咲かない
それにはある種の「覚悟」をしないと対処できない
自分自身はその「覚悟」をもっていままでやってきたけど
他人にそれを求めるのは無理な事
でも、その「覚悟」が無ければ
こういうとこではやっていけないし、決して花が咲くことは無い
今年は8月にヒマワリが咲くことは無い
蒔き直すか、それとも他の物を作るか、このままにするか
何もできない俺には決定権は無い
残念だし、悔しいけど
物事は諦めなきゃ前に進めないこともある
体調が悪く、立ってられない、、歩けない
クスリが効いている時間だけ仕事をしているので
ヒマワリの管理には行けない
手伝ってくれる人からのメールで
シカの食害が出ているという写真が送られてきた
でも、今の俺はどうすることもできない
自分が第一線に立てなければ、他人に指示はできない
本当はその場所に行ってすぐにでも対応策をやりたい
雨が降ろうが、風が吹こうが
毎日毎日対応策を考え実行しないとヒマワリは育たない
でもそれを他人に求めることはできない
「しょうがない」という言葉は口が裂けても言いたくない
でも今はしょうがない事なのかもしれない
もし体が動くなら、徹夜してでもやりたい
今すぐにでも行って対応したい
でも今の俺にはそれができる状態ではない
まだ雨は続くという天気予報
気まぐれな自然相手に人間なんてちっぽけなモノ
どうしてたらいいんだろう
今の俺には答えが見つからない
17日目
今年は発芽前除草をしなかったし
畝も立てていない
機械の負担を軽く、作業を早く
なるべく手を掛けない方法を探るための実験
畝間の草は多いけど
株間にはうまく土が寄っている
今週雨が降らなければもう1度カルチを掛けたいところ
13日目
明日から天気は下り坂という天気予報
一気に梅雨入りしてしばらく雨が続くらしい
雨が降ると圃場には入れなくなる
除草の為のカルチは乾いた状態じゃないとできない
日中は暑いし仕事もある
空いた時間は早朝しかない
幸いこの時期は5時になれば十分明るい
涼しい時間帯は8時頃まで
一番広い圃場2枚を終わらせることができた
今年は発芽率があまりよくない
播種機もなんとなく調子が悪かったし
引き抜かれた双葉が転がっている場所もある
まぁそれでもしょうがない
人間はやるべきことをやって後はサイコロの目を待つだけ
昼から応援が来て1回目のカルチ掛けは終わった
朝起きると足腰が立たんくらい体が痛い
終わらせないといけない仕事も抱えている
しばらくは痛み止めを齧りながらの生活が続く
10日目
本葉が出てきた
今日は1日機械の整備
使う時になってトラブルが出るのは一番困る
物事は何でも段取り八分
完璧に準備したと思っても
思わぬトラブルに見舞われることもある
本番は一度きり
失敗しましたや出来ません、やったことありませんは
通らない
早く、キレイに、簡単には
段取りと準備に全てがかかっている
7日目
種まきをして今日で1週間
この1週間は1日パラッと雨が降っただけなので
発芽が遅れ気味
やっと列がハッキリしてきた
もう少し待ってからカルチがけ
本格的に雨が続くまでに2回はやりたい
5日目
発芽を確認
全体ではまだだけど
よく見るといくつか双葉を開いている
明日からは雨の予報
発芽は進むけど他の草も条件は同じ
今年は発芽前除草はしない
ある程度育ったところでカルチを掛けるつもり
梅雨入りがいつなのか
入りの頃の雨の量はどれくらいなのか
毎年ヤキモキするけれど
こればかりは神様にしかわからない
ヒマワリの種まきが終了
2日に分けて半日トラクターに乗れば種まきが終わる
まだ播種機を使っていなかった頃
種まきだけで2週間かかっていた
人を集め、指示を出しての2週間
3粒づつ手で蒔きながら
何時終わるかもわからない作業をしていた
あの頃から比べれば半日2日で作業が終わるなんて
夢のようなハナシ
ヒマワリ専用の播種機なんてこの世には存在しない
麦用では播種穴が小さすぎるし
大豆用では大きすぎる
そもそも固い穀物を撒くための機械では
柔らかいヒマワリの種を播くことはムツカシイ
真空播種機という機械があるにはあるけど
とても買えるような値段じゃない
今使っているのは大豆の播種機を改造したもの
播種穴を絞り種がつぶれないように改造している
もちろんすぐに大豆用に戻せるようにしている
もう手播きしていた頃には戻りたくないけど
あのキツイ終わりの見えない作業を経験したから
いろんな事を考えた
いかに楽に、いかに早く、、いかにきれいに作業できるか
除草管理を簡単にする方法はないか
失敗して、また工夫して
うまくいかなくて、投げ出しそうになって
また失敗して、諦めそうになって
ずっとそんな繰り返しだったような気がする
何はともあれ種まきは終わった
ここからは空とにらめっこしながらの除草作業
この2週間でうまくいくかどうかが決まる
お問い合わせを頂いています種まきですが
5月28日29日にやる予定です
機械で播種しますので播種作業自体は人手はいりませんが
こまごまとした作業や明渠掘りなどはあります
作業を見たいとか、関わりたいという
キトクな方がいらっしゃれば
午前10時くらいからやる予定です
注文していたヒマワリの種が届いた
圃場の準備は終わっているので
播種機のセットアップをすれば種が播ける
昨日福岡県内の学校の日程が大方決まったという
メールが届いた
夏休みはお盆前後の10日間くらいになる予定だという
まぁそれはしょうがないことかもしれないけど
例年通りの段取りでやれば
休みに入る頃には花は終わってしまう
10日くらい遅らせても育成の心配はない
気になるのは梅雨入りがいつ頃になるか
雨が続けば除草管理はできないし
播種直後に雨が続けば種がダメになってしまう
ヒマワリは自分の為にやっていることだけど
長く続けていればいろんなことがある
小さなときに親と一緒に見に来ていたという子が
声をかけてくれる時がある
高校生や大学生になった子もいるし
彼女を連れてきたという子もいる
子供のころに見たヒマワリを自分の子供に見せたいと
子供を連れてきてくれる人もいる
自分勝手に始めたことだけど
いろんな人の記憶に残り、それを繋ぐ人たちがいる
そういう場所を創り上げていくことも
ひまわり畑にとって大切なことなんじゃないかと思う
今の状態はまだまだ長く続くと思うし
不安や恐怖というのはなかなか無くならない
そんな不安定な時だからこそ
変わらない普遍的なものが必要なんじゃないかと思う
この時期にあそこに行けば必ずっていうのは
あったほうがいいと俺は思うけど
みなさんはどうおもいますか?
2度目の耕耘が終了
あとは月末の種まき
今年もヒマワリをやるか否か、決めきれずにいた
強い薬を飲めば痛みは以前よりやわらぐし動くこともできる
拭いきれない不安もある
もし右足まで左足のようになってしまったら
歩くことができなくなる
車の仕事だけなら自分のペースでできる
食っていくくらいのことは今の状態でもいけると思う
ひまわり畑は大きな意味で言うと「趣味」でしかない
ヒマワリ油が仕事になるほど売れるわけじゃない
イベントうって花を売ったところで小遣い程度
作業を手伝ってくれる人たちへ賃金を払えるわけじゃない
名を売りたいわけでも
町興しの為でもない
自分がやりたくて、自分が知りたくて
ああいう景色が好きだからやっているだけ
自分ができなければそれで終わり
それはしょうがないことだと思っていた
一昨日久しぶりに畑に行った
圃場の畦畔は去年から草を立てっぱなし
その辺くらいはキレイにしとかないとイロイロうるさい
ふと畑を見回すと畦畔の草がキレイになっている
息子の仕業かと思い電話で聞くと
息子ではないという
いったい誰が切ってくれたのか
左足が踏ん張れないので畦畔の草刈りができない
以前そんな話をしたことがあった
もしかしてあいつ等がと思い電話してみた
「切っときましたよ。ナオキさん草刈りができないって言ってたじゃないですか」
なんとなく話した愚痴をおぼえていて
何も言わず、さりげなく
思わず出た憎まれ口は
「お前らがこんなことするからやらなイカンごとなろうが」
「オレ達もヒマワリ見たいっスよ」
バカヤロウどもが勝手なこと言いやがって
2日かけて最初の耕耘が終わった
今年も種をまく
久しぶりに畑に行く
ずっと持ち越していた農機具倉庫
単管にトタンを張っただけの簡単な作りだけど
一人でやるのはなかなか難しい
体が思うように動かなくなって
長い時間作業をするのはキツイ
車の仕事が立て込めば
畑の方にはなかなか足が向かないし
ヨッシャという気持ちにはなれない
それでも時間は過ぎていくし、春は来る
リスクは自分だけで背負い込む
誰ともつるまない
誰にも頼らない
そう決めてやってきたのは自分自身
できるかどうかは別にして
やらなければ進まない事はやるしかない
少し前から右側の腰から足にかけて痛みがある
再発という言葉が頭をよぎる
まぁその時はその時
やれるまでやって、ブッ倒れたなら
それまでの事
半分トタンを張ったところで雨が降り出した
工場に帰って仕事の続きを終わらせなきゃ
なかなか辛いですなぁ
テレビを何気なく見ていると、超高級蕨もちが出ていた
「蕨粉100%の蕨もちなんかなかなか食えないですよ」と
MCやその店の人が力説している
俺と息子は
「蕨粉100%じゃない蕨もちなんかあるの?」という感じで顔を見合せ苦笑する
葛にしても蕨にしても「ホンモノ」を口にするには
バカ高いカネをださないと食えないものらしい
葛や蕨はチョット見渡せば腐るほど生えている
地下茎で伸びていくから切っても切ってもなくならないし
どちらかといえば厄介な雑草だし
でんぷんを取り出すには結構な手仕事を経ないと
口にできるものはできない
たまに気が向いた時やどうしても退治しなくちゃいけない時は掘ってでんぷんを精製する
売ったり価格を付けたりするもんじゃなく
何となく保存しといて気が向いたら食べる感じ
うちの嫁さんは揚げ出し豆腐の衣に使ったり
麻婆豆腐や皿うどんのトロミ付けに使ったりしている
本来はそんな使い方をする食材ではないのだろうけど
植物でんぷんだから基本的には片栗粉と同じモノだと
認識している
本葛粉や本蕨粉を分けて欲しいという人はけっこういる
余っている分は分けてあげるけど
これを仕事としてとらえる事は難しい
どちらも掘ってしまえば5年位は同じ場所では掘れないし
掘る手間やその後の手間を考えれば値段は付けられない
でも結局は厄介者だし
何かのついででなけりゃ掘る気にはならない
昔はこういう仕事は農閑期の冬の内職のようなもの
暮らしの中にある毎日の積み重ねが葛粉や蕨粉になり
世の中に出回っていたのだろうと思う
そういう暮らしが廃れて、採るものがいなくなり
ある層にとっては高級食材になっていった感じなんだろう
このかごに入っている蕨根から採れる蕨粉は50gも無い
その50gに価格を付けることは難しい
だから、蕨粉を売るよりシステムを売った方が良いんじゃないかと思う
蕨粉が欲しいならいくらでも案内できる場所はある
自分で掘って手仕事をして腹いっぱい食べればいいんじゃないかな
日当をくれるならいくらでも教えてやれるけど
そんな事に金を払う人はいないよね
大雨で水路の脇が土砂崩れ
川の流れが変わり、川床が埋まると
圃場より川床が高くなり畦を削る
畦が削られると獣害防止柵の支柱が倒れ
シカやイノシシが侵入してくる
何度も何度も補修を繰り返しても
いつもどこかが壊れそれを修理する事の繰り返し
野菜や米を作ったり、ひまわりを植えたりするのは
それほど時間は掛からないし、決まったことを繰り返すだけ
圃場で取られる時間の殆どは
こういう終わりの見えない
生産とは関係のない作業
残りは反対側の電気柵の補修
しばらくはこういう作業がつづく
この前大豆の脱穀に使ったコンバインの掃除
ひまわりの刈り取りの為に手に入れた汎用コンバイン
イネや麦を刈るコンバインは多くの人が持っているし
使わなくなったという中古品も多く出てくるけど
汎用コンバインを個人所有している人は滅多にいない
部会や集団営農している所には結構あるらしいけど
貸してくれるとこは無い
俺も買う前にさんざん聞いて回ったけど
すべて断られて仕方なく買う事にした
1年に1日しか使わない機械を買うのは負担が大きい
結構トラブルは多いし部品も高い
ここまで古いと部品の供給も危うい
毎年何軒かの農家が大豆やソバの脱穀や刈り取りを
依頼してくる
1日使って1万5千円から3万円
陸送をかければ陸送代をプラスして貰っている
それでも新品を買えば安くても400万
維持費やメンテ費用を考えれば
個人で所有するというのはハードルが高い
ソバや大豆を個人で作りたいという人は結構いる
でも刈り取りや脱穀を手作業でするのは大変
オーガニックな人たちが
ソバを1杯5000円くらい出してくれるなら
それでもイケると思うけど
そんな金を出す人なんて会った事は無い
商品を売るという形の農業は
大規模化集積化していくながれだし
それ自体を止める事はできないだろうと思う
じゃあひまわり畑のような場所は無意味かといえば
それも違うと感じる
こういう場所の農が生き残っていく方法は
もっと違った価値を見出す事
自分が作った米が世界一ウマい
自分が作ったひまわりは世界一美しい
そう感じる事実が
ひとつのヒントのような気がする
2年前の大雨で止水堰が流され米を作れなくなった
秋に稲刈りが無いという事は、体はラク
空とニラメッこしながらイライラする事も無いし、 どうしても片付けなくちゃいけない事が無いというのは気分もラク
コメを買わなくちゃいけないのは負担だけど
トータルの経費を考えれば買った方が安いのも事実
おかげで1年間他所のコメを食べさせてもらった
いろんな人が作り、場所も違うし、肥料も作り方も違うコメ
俺はグルメじゃないし、貧乏舌なので
食いモンにあまり拘りは無い
家でも出されたものを食べるし、これが食いたいとかは無い
ただ、コメが不味いのだけはどうも我慢できない
有機無農薬のコメが美味しいかといえばそういう訳でもない
慣行農法のコメが不味いかといえばそんな訳でもない
美味い米に共通しているのは
標高が高く、水が綺麗で、肥料を絞っている事
パンパンに膨らんだコメより
少しやせた縦筋のある小粒なコメ
自分で作っている米は肥料も入れずに作っていた
水は冷たく、収量は少なかったけど
とにかく田んぼの中を歩き回り
根に新しい水が当たるようにしていた
品種や栽培方法はドーでもよかったけど
植物を育てるための決まりごとを守っていた
他所のコメを食うと、自分のコメが食いたくなる
多分に依怙贔屓があるのだろうけど
コメの美味い不味いくらいは判っているつもり
来年はコメ作りができたらいいな
またあのコメが食べたい
久しぶりに圃場へ行くと
クサギが青い実をつけている
この色はなんていう色なんだろう
ターコイズブルー、日本語では瑠璃色かな
天然染料で「青」を染め出す場合
藍とクサギしか原料は無いらしい
なのに日本には60種類を超える「青色」が存在する
むかしの日本人は今よりずっと感性が鋭かったのだろう
根っこの無いアートやゲイジュツとは違う
生活に根差した中に色があり
その色を紡ぎだす技術を持っていたという事だと思う
草木染をやりたいという人はたくさんいる
圃場の周りにはその材料が腐るほどころがっている
ただ残念な事に自然に真摯に向き合い取り組もうとする人には出会った事は無いし
「村興し」「町興し」と念仏を唱える人たちは
そんな足元にある宝には見向きもしない
自然のモノを何かにしていくというのは面倒な事が多い
技術的な事はもちろんだけど
カンタンに容易くということはありえない
結局、難しい事はやりたくないしめんどくさいのだろう
ただね、チャラい事はすぐに終わって忘れられる
何十年何百年経っても
人の心に残り、人を魅了し続けていくものは
コンサルがコピペで企画できるような
簡単なもんじゃないと思う
そんなにたくさん売れる訳じゃないけど
ずっとヒマワリオイルを買ってくれる人が少なからずいる
この前も注文があって届けると
菓子折りに手紙が入った荷物が届いた
5年くらい前から定期的に注文を貰っている人の手紙には
こんなことが書いてあった
長い間苦しんでいた便秘が治った事
定期健診で内臓脂肪が減少し成人病のリスクが減った事
体重も減って以前より活動範囲が広がった事
血圧が安定したこと
頑張って作り続けてほしいというような内容
俺は体の事は解らないので
それはよかったですねと言うしかないけど
そうやって使い続けてくれる人がいるのはうれしい事
今年はダメそうだけど
また来年やる為の理由にもなる
ヒマワリオイルはオレイン酸とリノール酸とビタミンE
が成分のほとんどを占めている
成分分析をした訳では無いので構成までは解らないけど
低温で玉締めしたオイルだから
種が持つ成分そのままがオイルになっているはず
必須脂肪酸とビタミンEだから毒ではないと思うけど
そこん所はよくわからない
俺はエンジン屋なので体の事は詳しくないけど
エンジンに置き換えれば何となくわかる事がある
エンジンは酸素と炭化水素を燃やしてパワーを得る
当然さまざまな不純物と未燃焼成分が残り
カーボンやスラッジとしてエンジンに残る
スラッジやカーボンは酸性の汚れ
汚れが溜り続ければ、エンジンは壊れてしまう
そのエンジンの潤滑と洗浄を担うのがエンジンオイル
金属の煽動部分を守り不純物を吸着し
エンジンをスムーズに動かすために欠かせない
このオイルの高性能なモノには
エステルというオレイン酸やリノール酸をベースにした
化学物質がつかわれている
エステルは簡単に言えば磁石みたいなもので
金属の表面にくっつきやすく
不純物やスラッジを取りこむ性質がある
良いエンジンオイルほど汚れやすいのはこの為で
それだけエンジン内部の隅々に張り付き
汚れを取りこんでいる
ひょっとしたら人間の体の中でも
同じような事がおきてるのかもしれない
仕事をしていると手が油汚れで真っ黒になる
強烈なアルカリ石鹸で洗えば汚れは落ちるけど
手のひらはひび割れてカサカサになる
温めたエンジンオイルで手を洗うと時間はかかるけど
指紋の中まで汚れは綺麗に落ち手は荒れない
体の中と外は同じではないかもしれないけど
目で見える現象としては
良いオイルは汚れも落ちるし肌も傷つけない
酸素を燃料として使えば酸化物質が必ず残る
それはエンジンも呼吸している動物も同じ事
酸化した汚れはエンジンにも悪さするし
体も酸性になったり酸化物質が悪さをする
良いオイルをキチッと使えば
多少なりともトラブルの予防や改善になるという事が
エンジンと体で同じ事だというのは面白い
まぁ後は科学者先生や健康マニアに任せるとして
煙草を吸い、酒を飲み、ジャンクフードを食べながら
ガッツリ真夏にひまわりを作る体力と
2足の草鞋を履いて仕事をこなしているという事は
俺は健康なんだろうと思う
腰以外ではね・・・
ひまわりの種の収穫について問い合わせを頂いていますが
今年はムリかもしれません
この時期に雨が続くと
種は腐ってしまう事が多く
コンバインも圃場に入る事が出来ません
天気の事で恨み辛みを言っても
どうしようもない事なので
こればかりは諦めざるを得ない事だと思います
それにしても長雨が続く今年の天気
圃場もあちこちで小さな被害が出ています
雨が上がったらまたやり直し
自然を相手にするということは
こういう事をへこたれずにやれるかどうか
飽きるし単純だし退屈
でも、仕事の9割はそんな事の繰り返し
その中で面白さや発見を見出していけるかどうか
器用にやれればいいんでしょうけど
こればっかりはね・・・
ひまわりの花の時期はとうに過ぎましたが
同じ区画内の圃場では
野菜の収穫時期
ピーマンとナスは地獄のように採れるし
ゴーヤは取り忘れてマッ黄っ黄
かぼちゃはツルが枯れてきたので全部収穫
どれもこれも食い飽きたなかで
どうしても食べたかったのがコレ
「グラスジェムコーン」というシャレた名前がついてますが
要は昔からある「もちきび」
スイートコーンはどこでも買えますが
「もちきび」はなかなか売ってない
何とか種を手に入れて植えたものが
収穫の時期を迎えました
塩ゆでして食べると、むかし食べた味
縁日の焼トウモロコシは高くて買って貰えなかったので
トウモロコシといえばこれだった思い出の味
スイートコーンは台風とガにやられてダメになったけど
もちきびはほとんど被害無く収穫できました
1本は来年の種に残して
残りは全部食べることになりました
89日目
花はすっかり頭を下げて
咲いていた時の面影は無い
ひまわりがなぜあんなに大きく太く育つのか
今のひまわりを触ってみればよくわかる
花は咲いていた時の大きさの3倍以上
ビッシリ詰まった種は2000個を超える
ひとつの種から2000を超える種を残す
次の世代に優秀な遺伝子を残すため
種として播かれた時から熾烈な競争を勝ち抜き
病気や虫、雨風や猛暑に耐え抜いたモノだけが
種として次の世代へバトンを繋ぐことができる
今、ハヤリの「頑張んなくていい」「ムリしなくていい」
なんてことは自然界にはありえない
最後まで頑張り続けた者だけが
次の世代へ繋がっていく
そこには言い訳も同情も存在しない
植物はそうしないと生き残れないし存在意義が無い
そんな事を言うと多方面から批判されそうだけど
人間だって同じ事
運、不運はあるし時代や環境の違いもある
でも、やるヤツはどんなに不運だって
どんな時代だって、どんな環境だって最後までヤリ通す
ツマラナイ愚痴や言い訳は口にしない
ひまわりを見てると
自分の弱さや情けなさを突き付けられる
頑張るのはツライ
先を目指すのはツライ
でも、もっといいものを
もっとすごいものを
もっと美しいものを
俺は見てみたい
70日目
台風の影響もあってひまわりの花は殆ど無くなった
種が入り頭を下げたひまわりと
風で倒伏した姿ばかりになった
それでも午前中
草刈りや野菜の収穫などをしていると
車がひっきりなしに入ってくる
先週の土日はすごかった
20台くらいは止められるはずなのに
入りきれない車が県道にズラッと並んでいる
こういう時は必ずトラブルになるので
工場で仕事に没頭していた
案の定警察から電話が何度もあり
「どうにかしてくれないと困ります」と怒られる始末
そう言われたって金取ってる訳じゃないし
不便なのは申し訳ないけど
一個人の力には限界ってもんがある
土日に来ていた車の殆どは市外県外のナンバー
地域外の人がほとんど来ることが無いこの場所では
こんな光景を見る事はまず無い事
そんな人たちにもう少し快適な空間を提供して
もうすこし滞在時間を長くできる工夫があればって
思うけど
ナカナカそこまでやる余裕も金も無い
67日目
畑にはかなり風が吹いたみたい
生育がよく花も大きかった場所は倒伏している
この時期に台風が来ることは滅多に無い
最初のころにい1度あったか無かったか
でもこればかりはどうしようもない事
生育の良くなかった場所にはまだ花は残っているけど
今年のひまわりの花の時期は終わり
これから収穫の準備が始まる
倒伏した花からは種が採れないので収量は減る
だからといって無駄だったかといえばそうじゃない
毎年花は同じ時期に咲くけれど
毎年違うアプローチを試して
畑によってやり方を変えている
変わらないのは肥料を使わない事と
化学的な防除をしない事
その制約の中で何が良いのか悪いのか
毎年毎年の積み重ねとチャレンジがこの時期に試される
積み重ねたデータは引出しになり
さまざまなトラブルに対応する技術になる
花は一瞬の出来事
来年はどうするか
そのアプローチはもう始まっている
65日目
土日がピークだった花は頭を下げたものが目立ってきた
今日の夜半から明日にかけては台風が来る予報
花は多分今日で見納め
花の咲く期間は1週間
緑肥用や観賞用の品種は種が入らないものが多い
種が入ってもそれほど重くはならない
ここで植えている品種は油を採る為のもの
天候にもよるけど
ミツバチが働き受粉が進めば花の時期は短くなる
重くなった頭を抱えたひまわりに
風や雨が強く当たれば花を楽しむ事は難しくなる
観光目的や補助金目的なら観賞用でも構わない
花の時期は長く続くし、青刈りして緑肥にすれば
イノシシの事も考えないでいいし
刈り取りに苦心することも無い
食べ物を作らなくていいのなら
除草剤や殺虫剤を播いた方が作業は楽になるし
化成肥料を投入すれば綺麗で揃った花が咲く
でも、食用油を絞るとなればそういう訳にはいかなくなる
今朝畑に見回りに行くと
殆どの花は下を向いている
花の時期はもう終わりだけど
ここから1か月収穫までの作業が始まる
63日目
ひまわり畑には日陰というモノが無い
農地としてはいい条件だけど
真夏の昼間はとんでもなく暑く
逃げ込むところが無いというのは結構ツライ
作業が一段落して逃げ込むのは廃線のトンネル跡
2キロ近く続くトンネルからは冷気が噴き出ている
ここは1年中温度の変化が無い
大体18度から25度くらい
少しだけこちらが高いので
夏に暖められた空気はトンネルを通り
こちらに噴き出してくる
作業で火照った体を冷やしてもうひと頑張りする時や
作業を終えて帰る前のクールダウンに
線路に腰かけて10分も休めば
寒いくらいになる
こういう場所はナカナカ無い
責任の押し付け合いはヤメて
有効に使う方法を考えれば
つまんないハコものに税金をつぎ込むよりましだと思うけど
新しい事やんないと補助金は下りてこないし
補助金が無けりゃコンサルも地域活性団体も
オイシク無いからしょうがないんだろうけど
62日目
満開になりました
花が満開になっても
こまごまとした作業は無くならない
午前中の作業を終えて
天然クーラーでクールダウン
こういうコンテンツを使う知恵がないというのは
ドーモモッタイナイ話
61日目
連日の晴天高温で開花は一気に進んでる
8分くらいは咲いているけど
まだ花が小さく満開ではない
草刈り機に乗ったままの目線は小学高低学年くらい
180センチから見る景色とはだいぶ違う
子供たちは肩がこるだろうな
若いからそうでもないか
刈り残していた場所の草刈を終えると
トンボの大群に取り囲まれる
草を刈ると小さな虫たちが隠れる場所を探して
飛び出してくる
その虫を狙って肉食の虫たちの宴となる
自然界は弱肉強食
勝ち残り優秀なDNAを残すという本能の世界で
必ず何かしらの意味がある
これほどのトンボがいる事も何かの意味があるのだろう
人間も本来は動物のはず
動物は自身が制御できないものには手を出さないし
システムを歪めてまで何かを得ようとはしない
60日目
4~5分咲きというところだけど
殆どの蕾は動きを止めて咲く直前の状態
今年はできなかった広い場所の草刈は半分終わり
残りは明日
工場に帰ってエアコンの修理
作業をしているエンジンルームの温度は48.8℃
若いころからずっとこういう事を仕事にしてきた
暑さにへこたれない理由は
こういうことなのかもしれない
クソ暑いとこで仕事して
家に帰って飲むビールはサイコー!!!
その為に辛抱していると言っても
あながちウソじゃない
話は逸れたけどちょうど土日にピークになりそう
天気の崩れも無さそうなので
一番良い状態なんじゃないかと思います
59日目
咲いている花が目立ってきたけど
まだ3分というところ
花が咲き種が入ると動物たちが侵入してくる
栄養満点な種は格好の標的
午前中いっぱいは電柵の整備と下草刈
クソ熱い中の手作業はバテるけど
これをやんなきゃコテンパンにやられる
やったといってもやられるときはやられるけど・・・
58日目
全体的にほんのり黄色になってきた
半分くらいの蕾は動きを止めて
咲いている花も目立ってきた
福岡市内や北九州市から来てくれた人が多い
整備された公園じゃないし
休憩所や食事をする場所も無い
整備できない事は申し訳ないけど
個人ではここまでで精一杯だし
整備するような資金も持ち合わせていない
トンネルを利用して整備できれば・・・・
毎年来訪者と話して思う
どうにかできないのかな
せっかく市外から嘉麻市に来てくれる人の為に
せめてものおもてなしをと思うけど
いかんせん力のない俺はどうすることもできない
熊ヶ畑
Kama-shi, Fukuoka
熊ヶ畑 ひまわり畑がニュースとプロモを投稿した時に最初に知って当社にメールを送信する最初の人になりましょう。あなたのメールアドレスはその他の目的には使用されず、いつでもサブスクリプションを解除することができます。
ひまわり畑には日陰というモノが無い 農地としてはいい条件だけど 真夏の昼間はとんでもなく暑く 逃げ込むところが無いというのは結構ツライ 作業が一段落して逃げ込むのは廃線のトンネル跡 2キロ近く続くトンネルからは冷気が噴き出ている ここは1年中温度の変化が無い 大体18度から25度くらい 少しだけこちらが高いので 夏に暖められた空気はトンネルを通り こちらに噴き出してくる 作業で火照った体を冷やしてもうひと頑張りする時や 作業を終えて帰る前のクールダウンに 線路に腰かけて10分も休めば 寒いくらいになる こういう場所はナカナカ無い 責任の押し付け合いはヤメて 有効に使う方法を考えれば つまんないハコものに税金をつぎ込むよりましだと思うけど 新しい事やんないと補助金は下りてこないし 補助金が無けりゃコンサルも地域活性団体も オイシク無いからしょうがないんだろうけど
61日目 連日の晴天高温で開花は一気に進んでる 8分くらいは咲いているけど まだ花が小さく満開ではない 草刈り機に乗ったままの目線は小学高低学年くらい 180センチから見る景色とはだいぶ違う 子供たちは肩がこるだろうな 若いからそうでもないか