11/06/2026
畑には計画があります。
けれど、その通りに進む日はほとんどありません。
雨が降れば雨に従い、風が吹けば風に合わせ、草が伸びれば草の勢いを見ながら、その日の手を決めていきます。
自然から投げかけられる問いに、その場で応えている感覚です。
私の農園は、音楽でいえば即興演奏(インプロビゼーション)に近いのかもしれません。
譜面をなぞるのではなく、耳を澄ませてその瞬間にしか生まれない一音を重ねていく。
畑もまた、昨日と今日では音が違います。
土の湿り気も、虫の数も、空の色も、風の匂いも変わり続けています。
自然は即興で動いている。
その即興に合わせて、人もまた即興で生きる。
農業とは作物を育てる技術ではなく、自然とのセッションです。
そして毎年同じようで違う永遠を繰り返して私は土に溶けていきます。